*  自分史 製造業系 ( 五十歳までのワシ。 鉄工所三十二年間の想ひ出 )  *   < kujila-books ホームへ帰る >

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第 1 章  *  8 / 11 


< 乗っ取り、裏の裏の意味は国盗り物語 >



こんな話、世界中どこにでも有るわいな。
たまたまワシに書かれたって、だけの事。
しかしそれを十四年前にズバリ指摘したワシ、
やっぱこんな本、書くだけの事あるなと感心す。

この場合、乗っ取られた社長、かえって幸せかもよ。
社長だけはね。 古参社員は泣きを見る。



*     *     *





< S 鉄工。 コマツの傘下に入る。 >


この事例は世間で言う、乗っ取りではない。

表面的現象、バブル期の過大なる投資。 バブルの崩壊で、受注激減。
S 鉄工は経営に行き詰まり、コマツに支援を求めた。

コマツは承諾し、傘下の企業とした。 裏の力学を知らない人には、かく の如く
見える。



しかしだ。 見る人が見れば、ある意途からの必然であった。 ワシなど
十四年も前から、S 鉄工は行き詰まると公言した。

裏の意味を理解すれば、S 鉄工の行き詰まり。 必然なのである。


後から遅れて入社した A が、S 鉄工の実権を握る方法は、S 鉄工の倒産だけ
しか無い。

だから、S 鉄工は倒産する。 倒産しなければ A の目的は成就しない。
だから、とにかく、S 鉄工は倒産しないと、A が困るのである。

よって S 鉄工は倒産した。 倒産させられた。



S 鉄工が倒産したればこそ A は、自分より古参の社員。 ことごとく 始末出来た
のである。 彼らを排除して、筆頭に成れたのである。

だからワシ、A が途中入社した直後から、これからの S 鉄工。 行け行けドン
ドンに成るぜ。


それから最後、必ず行き詰まる。 行き詰まるまで、前進がつづく。 拡大に継ぐ
拡大と成る。 そして最後、必ず行き詰るから見てろ。

と言うたのである。 事実その通りになった。 十四年のスパンで、ワシの予言は
的中した。



裏の力学を知れば、予言などと言う大袈裟は無い。 理の当然。 しからしむべき
必然だ。

だが、十四年前に理解するの、困難かも知れぬ。 ワシには丸太の如く 見え
たものも、聞く人には髪の毛より微細だった。



  *       *       *



A の意図、余りにも見え透いてたから、ワシ、S 鉄工を創業した S 社長に
電話した位だ。

社長、理解しない。 大丈夫、絶対大丈夫だ。 キチッと管理してるから、そんな
事には決して成らない。

A の動きは、キチット把握してるから大丈夫。 毎日、何をしてるか、
全部知ってる。 心配しないで呉れッ



絶対に大丈夫  ・・・ を繰り返すのみだった。 倒産する時は、こんなもの
かも知れぬ。

目の前の大木が見えない。 必然が理解出来ない。 空気に潜む力学、察知出来な
い。 その後の推移。 ワシの指摘通りなのに、まだ判らない。



  *       *       *



経営者たる者、あの不思議な透視力が衰えたなら警戒すべきである。 国家で
あれ、企業であれ、人生であれ、何であれ、

将来を見通す力の衰えた時、組織は必然的に廃亡 ( はいぼう ) する。
ワシ、S 社長に、こんな簡単な事、何んで見えぬのじゃ? 噛み付いてみたが、

骨折り損だった。



だがしかしだ。  S 鉄工の倒産。 別の視点も有る。

それは数億円もの投資を可能にした、S 鉄工の利益率である。 行け行けドンド
ンとは言っても、儲からない企業に、ドンドンは不可能だ。



S 鉄工は、何億円もの巨大な五軸マシニングセンターを導入した。 こんな巨大
で高価な機械、建物から建てねばならぬ。

巨額の投資、儲かってればこそ可能だ。 コマツ産機、そこまで S 鉄工を
儲けさせたと言う事実。 忘れてはならぬ。

儲かる仕事、あらかた S 鉄工へ発注された事、見逃してはならぬ。



これを思うに付け、ワシはコマツ産機の、外注単価を決めるセクションの奴ばら。
一人残らず磔 ( はりつけ ) にしてやりたい。

石川五右衛門みたい、釜茹 ( かまゆで ) にしてやりたい。 どこに公正が
有るのか? なぜ極端に儲かる仕事と、極端に儲からない仕事があるのか? これが、石川県小松地区の、零細鉄工所群を、衰滅させたのだ。


S 鉄工の陰で、廃業した方がマシ  ・・・  の加工単価で、零細鉄工所は、
呻吟してたのだ。 ワシは、

コマツ産機の外注政策。 石川県小松加賀地区の零細町工場、皆殺しにしたと
何度でも言う。 企業の外注政策は、城下町の興廃を決する場合がある。



S 鉄工のように、遊ぶ金を作る会社、ボロ儲け。 コマツが世界に誇る大型プレス。
一台の売値は、決定されている。

部品の外注費は、その中の、決められた大きさのパイだ。 S 鉄工が巨大な部分を
取れば、残りの部品の外注単価。 小さくなるの当然だろ。


こんな単価の配分をした、コマツ産機の担当者どもめ。 地域の産業基盤を、
いびつに衰退させた、責任を取れッ   と言いたい。

君らは犯罪者だッ  企業内企業家どもめッ
とワシは、繰り返し言うぞ。



( 株 )コマツ の経営者は、何を見とるのじゃ? コマツの経営者の権限は、
コマツ産機の社員以下か?

こんな企業内企業家どもの跳梁を、見過ごしてはならぬッ



  *       *       *



< S 鉄工の事実上の支配者、A の軌跡。>


ここで、まんまと斉藤道三を演じた A に、勝利の栄冠を送ると同時に、
A の軌跡。 たどって見るのも、参考かと思う。

ワシは A が、東京から帰ったその年に、会っている。 そればかりでは無い。
或るお目出度い席でも同席した。 その席で A の経歴、聞いたのだ。



その日の司会。 たまたまワシの義兄だったから、ワシは A の実姉に、A の経歴
を問い合わせた。

姉さん、すぐ 教えて呉れた。 県立小松高等学校卒業して日本大学工業化学科
入学、同卒業。 R 工作所勤務。 現在に至る。  ・・・・  と有った。

ワシの義兄、富山大学の工業化学科卒だったから、紹介が済んで席に着く や、
ボクと同じだッ  ・・・ と言った言葉、鮮烈に記憶する。



今どきの世の中だ。 大学なんて、入学だけは大変でも、卒業など、鼻く そ程の
値打ちしか無い。

よってワシ、A の大学卒業。 信じ切っていた。 疑う気持ち、皆無だった。



  *       *       *



A が最初に就職の R 工作所とは、今は無き、芦城工作所である。 小松市の鉄工
団地に存在した。

オーナーは、コマツに出入りしてクズ鉄を扱い、巨富を成した柿田商店である。
余りに儲かったものだから、当時の社長、鉄工所も始めた。

A は、そこへ、コマツの重役 B の口添で入社した。



R 工作所。 社長はすでに二代目だった。 工場長は村田。 入社した A は、
社長の親戚でも無し。 村田工場長の係累でも無い。

なのに、入社直後から会社を代表して、コマツの一次下請けの社長クラスで
構成される、緑会 ( みどりかい )へ出席してる。

これをもって、A が只者で無い事、推測できる。 斉藤道三に成るだけの下地
有ったのだ。



R 工作所。 コマツのブルドーザーの、キャタピラーを組み立てていた。
そのキャタピラー。 稼動中に分解して切れてしまった。 リコールである。

こんなのは 100 %、R 工作所の責任。 コマツは修理費用の一切を、R 工作所
に請求した。 総額八億とも、十億とも聞いた。


普通の会社なら倒産である。 R 工作所の場合。 オーナーの本職。 クズ鉄の
回収業。 柿田商店。 金なら、しこたま持っていた。 今も持っている。

八億だか十億だか知らぬが、二代目社長。 両耳揃えて現金で支払った。 そし
て、R 工作所を廃業させた。 倒産では無い。

小松でも倒産したと思っている人が多いが、廃業である。 金を持っていれば、
こんな事も出来ると言う、見本である。



  *       *       *



この時 A は、R 工作所の何処に居て、何をしてたのだろう? 本来なら社長の
行く べき、コマツの緑会へ行ってた位だから、経営陣の気分だったに違い無い。

キャタピラーの不良は、半年間に渉り続いたと聞く。 品質管理は、経営の
重要な柱だ。 A が、そこへ、どこまでタッチしてたか? 不明である。


だがキャタピラーの不良。 如何にも胡散臭 ( うさんく さ ) い。 どんな
検査してたのか?

誰かがゲージを操作しなければ、起こり得ない不良である。 検査器具は、無機
質だ。 自分から変形しない。 人間の外力が無ければ、何も起こらない。



  *       *       *



ワシには、A の想い出が有る。 お茶を飲みながら話した記憶だ。
A は R 工作所にも、工場長の村田にも、否定的見解だった。

暗い、いんうつな調子で、村田なんか、出て行けッ  R 工作所
なんか、潰れてしまえッ



吐き出す如く 言うのだった。 ワシは胸の内で、A には何か、根源的な葛藤が
有る。 それが何か判らんが、とにかく深刻な何かだ  ・・・ と、感じた。

そもそも A は新入社員である。 R 工作所では珍しい大卒なれど、社長の息子
でも無いのに、何故、あんな強権を振るえたのだろう?

あれは、あれで、新しいストレスだったろうに ・・・ と思う。



古参の社員から見れば、何だあいつ  ・・・ である。 このストレス、相当
深刻だったに違いない。

ワシ、ひょっとして、キャタピラーの検査。 A が何か、作為でもしたのかな?
疑った事も有ったが、それは二代目の柿田社長、きっぱりと否定した。

しかしだ。 その際に社長、こうも言った。



ボクねえ、A が本当に大学卒業してるのか、疑問視なんですよ。 工業化学科卒
なら知ってて当然の知識、 A は知らない。

それに会社に来たのが、年の瀬でしょ。 工業系なら、あの時期、卒論で大変
です。 四年の春に就職決めて、あの時期は卒論の仕上げに没頭の筈です。

彼、本当に卒業してんのかな?



柿田社長の言葉に、ワシ、グッと詰まった。 識べてみましょう。 言ってワシ、
電話を切った。

日大の学生課へ、その場で電話した。 当時は暢気だった。 今なら開示しない。
個人情報の壁がある。 当時は、その場で調べて、その場で教えて呉れた。

A は卒業どころか、単位をひとつも取らぬ、除籍処分だった。



  *       *       *



言っときますが、学歴の詐称、犯罪ではない。 学歴は詐称して構わないのだ。
A なぞ、小松高校の卒業者名簿には、堂々と、日本大学工卒と申告しておる。

工卒は、工学部卒に見える。 正しくは工業化学科卒だが、それは良い。
とにかく、大卒と明瞭に宣言しとる。



日大の学生課の返事は違ってた。 いわく、A がウチの工業化学科へ合格したの
は事実です。

しかし単位を、唯のひとつも取ってません。 よって四年後に除籍処分してます。
ワシ、電話口でショックだった。 柿田社長にも、そのむね通知した。



A の実姉は、あの祝いの席で A の学歴詐称に加担したのか? けしからん姉だ。
うっかり信用も出来ん  ・・・ ワシは、ひとりごちてしまった。

不愉快だった。



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○ この文に対し、A から抗議のメールが来た。


メールにいわく。

ボクは除籍処分ではないッ 学費を納めていたから退学だッ
会社へ出した履歴書にも、中退と書いている。

除籍処分ではない。 中退と書き直してく れッ



ワシの反論。 君の言は、日大学生課の調査で、根拠を失う。 日大が除籍処分
にした  ・・・  と言ってるのに、どうして退学に成るのか?

それに、本当に退学と思ってるなら、小松高校の卒業名簿に、何故、卒業と申告
しとるのか?

会社に提出した履歴書も、本当に中退か、はなはだ疑問である。 君の反論は、
日大学生課の調査で、否定される。 君は学歴を、詐称しとる。



これに対し A は折れた。 除籍処分かも知れない。 だけど小松高校の卒業者名簿。
嘘の申告で一杯だ。

学歴の詐称は、ボクだけじゃない。



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松高 ( まつこう:石川県立小松高等学校の略 ) の卒業者名簿に、嘘、偽り、
そんなに多いか? 多くないのか? ワシは知らん。

しかし、これは、松高の名誉に係わる問題だ。 問い合わせてみると、事務の
女性の方、返事された。


名簿は、卒業者の申告を掲載してるだけですから、その真偽は判りません。
嘘か本当かは、申告者の良識の問題です。

では、嘘と判明した場合。 申告者がなおも、卒業と言ったなら、やはり卒業で
記載するのですか?



ワシの質問に担当の女性。 責任者が不在ですので、わたしからは返答、いたし
かねます。 と逃げた。

では後日、改めて電話いたします。 言うてその方、電話を切った。 返事を得
( え )次第、ここに追加記載する。



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A は、学歴の詐称以外にも、ワシの、この文、間違いだらけだと、メールに
書いた。

ワシ返事に、何処が間違ってるか? どう間違ってるか? 指摘して呉れッ
と、要請した。



ワシの文が間違っているなら、その箇所と真実を、指摘すべきである。 なのに
A は沈黙して返事がない。

なぜ指摘しない? どこが、どう間違ってるか? A よ、言って呉れ。
ここに、君の言い分を記載するから。



***********************************************************************



学歴の詐称は犯罪ではないが、選挙などに出ると、問題になる。 小泉純一郎、
安倍晋太郎も、学歴を詐称した。

海外の大学での詐称が、多い。 中国は学歴詐称大国だそうで、政府高官の大半
は、お金で買った学歴だそうな。 勿論、海外の大学からである。



学歴の問い合わせでは現在、

ワシみたい、どこの馬の骨だか判らん人間から、ソニー、キャノンの様な
れっきとした有名大企業の人事課が問い合わせても、

大学は卒業したかどうかさえ、教えない。 入社応募時に、卒業証書のコピー
を、添付させるべきである。


そして、そのコピーが、本物かどうかを大学へ問い合わせる。

すると大学から、そんな物、出してません。 又は、確かに出しました。
の返事が来る。



今や、中学や高校の卒業者名簿の記載を根拠に、ボク、この様に、大学を、ちゃ
んと卒業してます  ・・・ は、信用出来ない時代だ。

A は、ワシの証拠提示に、除籍処分を認めた。 ほじく れば、まだ何か出て
来そうな空気だった。



大学では、一個の単位も取らずに、四年弱 東京で何をしてたのか?
A の人生を見てるとワシ、

A の、知られざる青春の陰 ( かげ ) に打ち当る。 語れない何かが、
隠されている  ・・・  と、思えて仕方が無い。



  *       *       *



A が新入りにも係わらず、 R 工作所で、あれだけの権限を振るえたのは、A の
実力も、さる事ながら、コマツの中に A に加担する者が居たからだ。

これは、間違いないと断言出来る。 だからワシは、S 鉄工の S 創業社長
にも言ったのだ。

A は果たして、社長の部下なのか? ひょっとしてコマツの回し者かも知れんぜ、
と。



ウラの人間関係を構築できるのが、A の実力である。 これは、至難の技( わざ )
で、凡人は真似が出来ない。

だからワシ、R 工作所の不良品騒動。 今でも人為では無いかと疑ってる。
別に A が犯人とは言ってない。

R 工作所が大損害して、倒産の危機に直面する。 それを望む、人間関係の
ひずみを、感づるからだ。



  *       *       *



こんな下地が有ったから、A が、再びコマツ重役の口利きで、S 鉄工へ移った
と聞いて、

ワシは瞬時に、こりゃあ、S 鉄工は倒産する  ・・・ と、直感した。
折を見て、S 鉄工の S 社長に電話した。



社長はひたすら、大丈夫、絶対大丈夫。 そんな事、絶対に起こらない。 わし
が、起させない。

A ばかりでは無い。 ウチの社員の動き、わしは全て把握している。 勝手な真
似は、小指の先ほども、させない。

大丈夫。 心配しないで呉れ。 を、繰り返すのみだった。 ところが話してると
妙な事を言った。



つい先頃、A が事務所の女の子と遊んだ。 わしは見付けて A を頭から、叱り付
けてやった。 こんな具合に、わしの威令は、社員に浸透してる。

だから、君が言う様な事は、絶対に起こらない。


ワシは言った。 社長、その時、何で A を解雇しなかったのですか?

社長いわく、それは出来ない。 A はコマツの担当者に人気が有る。 わしが解
雇しようとしても、コマツの担当者が許さない。

この瞬間ワシは、



ああ、こりゃ S 鉄工。 必ず倒産する。


明白に見えた。

倒産する時は、こんなものである。 社長、目の前の丸太が見えない。 運の尽き
る時と言うか、福運の終りは、いつもこうだ。

しかし厳密に言うと、本当に福運の尽きたのは、S 鉄工の古参社員である。
A より上位に居た、古い社員の福運が切れたのである。



現在を見れば、いよいよ、それが言える。 社長は帽子。 キャップ。 会社の
飾り物。

年収二千万で、遊んでて下さい。 優雅な身分。 何で不幸と言える? 大幸運
ではないのか? うらやましい身分だぜ。



不幸なのは、S 鉄工の古参社員である。 A の部下に成るか? それとも、追い
出されるか? 二つにひとつ。 決めねばならぬ。

だからワシは、十四年前に、こう成ると、あんなにも必死で言ったのだ。 A の完勝である。 心奥の念願、A は完遂したのだ。


こんな明々白々の現象。 何故わからんのだろう? 地団駄を踏みたい。 今頃
やっと、なるほど  ・・・ では、手遅れだ。



  *       *      *



ワシは S 鉄工の、倒産へ至る道について、コマツに抗議したい。 途方も無い
利益が、S 鉄工へ流し込まれたのである。

バブル期だった。 S 鉄工は巨額の投資をして、超大型の、五軸マシニング
センターを導入した。

こんな巨額の投資が可能に成る利益を、コマツは供給していた  ・・・ と
言う事実を、見なければならぬ。



こんな大型の機械、工場建屋から、作らねばならぬ。 建物と機械。 操作す
る社員の養成。

機械に対応した仕事の受注。 巨大なプロジェクトである。 巨大な利権でも
ある。



バブルが弾けた。 S 鉄工の仕事は、激減した。 経営が行き詰まった。
コマツへ支援が求められた。

コマツは要請を受理した。 S 鉄工は内容を一新して、コマツ産機の傘下の
企業と成った。

それだけである。 その過程で A の権限が確立したと言う、それだけの事で
ある。



これって、ドラマではないか。 ワシは、A の国盗り物語だと公言してる。
大したものではないか?

だがね、S 鉄工が、あれ程の利益を出せる、その仕事を出した コマツ産機には、
抗議したい。



弱小の鉄工所へ出す単価の水準。 生活がやっとのレベル。 S 鉄工へは
数億円の投資を可能にした、馬鹿気た単価。 あの外注単価は、一体何だ?

仕事有りませんか? と来た零細鉄工所には、一度で逃げ出す単価。 S 鉄工へ
は、愉快な接待を可能にして、巨大な黒字も出る単価とは、何なのだ?



ワシ、当時の体験を踏まえて叫ぶ。



コマツ産機の企業内企業家どもを、磔 ( はりつけ )
にして、やりたいッ


コマツ産機の企業内企業家よ、文句あっか? 文句が有れば言って来い。
お相手しますぞ。

ワシは、埼玉県狭山市の本田技研の外注政策が、最高とは言わんが、コマツ
産機より公正である。 参考にすべきである。



どんな下請けにも旋盤が有った。 儲かる仕事が来ると、必ず付随して、旋盤の
儲からない仕事が付いて来た。

コマツ産機の様に、馬鹿みたい良い仕事は S 鉄工。 カスみたいな酷い仕事、
ワシら零細町工場。

戦死しろ、く たばって死ねと コマツ産機が言っとるのだよ。 諸君。



何としてもあいつらの頭 ( どたま )一回で良い、ゴチンしてやりたい。



  *       *       *



かってコマツ、ロボット事業部を立ち上げた。 コマツ粟津 ( 小松市 ) を拠
点に、最先端のロボット機器、製造を始めたは良いんだが、たちまち中止。

事業部を関東へ移転させた。 城下の小松地区、部品加工の零細鉄工所が、余り
に少なくて、仕事にならなかったからだ。



自分で潰して、自分で困ったわけだ。 ( 株 )コマツ発祥の小松工場も、
小松市から出て行った。

死滅した零細鉄工所の、白骨の散らばる小松野を残して ・・・・
何をか言わんや ・・・・ である。



***********************************************************************



< 参考と追記。>


A の除籍処分について、明海大学歯学部学事課の某氏に意見を求めた。 いわく

日本大学の方針は知りませんが、ウチだったら、学生からの申請さえ有れば、
除籍処分なんて物騒な処置はせず、中退扱いにしますね。

学費を納めてたって言うのは、事実だと思います。 学費の納入が無ければ、
四年後でなく、その年に籍を抜きます。


でも学費の納入は、三年までじゃないですか? 四年目にその人、退学届けしな
いで、小松へ帰ったのじゃないですか?

工業化学科で、単位はひとつも取って無い? じゃ、四年目に二年へ進級しなけ
れば、七年で卒業できません。



退学か、除籍処分か、その時点で決定です。 A もそれを知ってて放棄したので
しょう。

でも退学届、出して欲しかったですね。 大学の学事課なんて最後、学費だけなん
ですよ。 あと、変な事件、起こさないで欲しい。 って事く らいでしょうか。



学生の成績なんて、学事課の知った事じゃなし。 三年間、学費払ったんだから、
退学届、出しとけば良かったんですよ。

今となっては手遅れですけどね。



余談ながら明海大歯学部に卒業制限年数は無い。 卒業出来ずに二十年なんて、
悲劇か? 笑い話か?

分らん様な話、現実に有るのだぞ。 この場合、学費の累計は八千万円である。
豪遊してると思えば、つじつまは合う。

事情通に依れば、それ以上が居るそうな。 そこまでしても、歯科医師に成り
たいのだ。 なみだ、なみだ、なみだである



***********************************************************************



この段には反論が多かろうと思う。 来れば順次、記載する。


次の段では、父で、創業社長に死なれた二代目。 初七日も済まぬ内、コマツへ
駆け込み。 乗っ取って下さいッ

懇請したって言う話を、紹介する。



S 鉄工も同じだけど、これをすると社長だけは助かる。 会社をここまで
発展させた古参社員、大迷惑する。

追い出されるか、または現場の平社員に落される。 親会社の人間が、ドドーッ
と侵入して来るのだ。 堪ったものでは無い。



次の段の事例にも、それが有った。 創業社長の片腕だった古参社員。 追い出され
て酒びたり。

悲惨に近い終り方をしたそうな。   では、次の段にて  ・・・






*       *       *


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