*  自分史 製造業系 ( 五十歳までのワシ。 鉄工所三十二年間の想ひ出 )  *   < kujila-books ホームへ帰る >

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第 1 章  *  4 / 11 

< 企業内企業家とは、何か? >



要するにだ。社員が地位を利用する。給料以外の収入を得る。
単純な事だ。この収入は、バックリベートとも言う。
ただね。注意して貰いたい。

バックリベートで資産家に成った人、見た事無い。
反対に、バックリベートを渡して資産家に成った企業家。
数知れずだ。だから企業内企業家してるみなさん。
この段を読み、研究しないと駄目ですよ。
バックリベートで金持ちに成る条件を書きました。

ご馳走とお小使いで好い気に成ってたら、お仕舞いです。
バックリベートを貰うにも、それなりに思想、世界観が
必要です。調子に乗せられてると、年を取った時、
利用されたに過ぎなかったと悟り、秋風が身に染みますよ。
企業内企業家にも、戦略と人生観が必要なのです。



*     *     *






< まず企業内企業家を、定義する。 >


仕事が終わってアルバイト。 休日利用のアルバイト。
昼間の仕事が県庁の職員でも、帰宅後は作家となって推理小説。

こんなのは企業内企業家でない。 企業内企業家とは、その利益。
本来は企業に帰属すべきものを、社員がこっそり横取りする場合を言う。


会社から出る交際費や接待費も、広い意味では企業内企業家の収入である。
でもこれは、会社の認知する支出であるから、除外される。

よって企業内企業家とは、会社に隠れて、本来会社に帰属すべき利益を、こっそ
りと横領したる者。 と定義出来る。 いわゆる ネコババだ。



実例を挙げる。

加工賃が一万円の部品が、有る。 これを下請けに一万円で発注すれば、
公正なる社員の業務だ。 だが、その担当者、面白く も可笑しく も無い。

そこで権限を活用して、その部品の一万円を、一万五千円にして下請けに出す。
そして、おもむろに言う。


オヤジよ。 この部品の本来の単価は、一万円だ。 わしが五千円アップした
意味。 解るよな?

一万一千円は、オヤジの取り分だ。 四千円は、わしにバックして呉れッ



 *       *       *



これを言われるには、人間関係が出来てないと、いけません。 やばい話ですか
らな。 担当者だって、誰にでも言える言葉では、ありません。

下請けの社長を、見込んでるのです。

下請けから言えば、親会社の担当者と、この関係になってこそ、一人前の経営
者と呼ばれます。 誰にでも出来る技(わざ)ではありません。 でもね世の中


こんな関係が大得意の人間が、居るんですよ。 一種の天性ですから、成ろうと
しても、成れるものではありません。

ワシみたい、旋盤工としては名人級でも、寝技(ねわざ)、からきし駄目の
人間は、切歯扼腕です。 恨(うら)み骨髄で、ぼろ儲けの連中を見る以外

無いのです。 その恨みが、この自分史です。 判りますか?



  *       *       *



三菱キャタピラーの下半身問題で出た、あのイカサマ溶接屋が、それでした。
彼は週二回、親会社の担当者の宅へ行き、真夜中までポン、チイッ

をやらかして、( 本人の弁に依れば )月十五万。 担当者に振り込んだ
そうです。 十年以上、続いているそうです。



十五万が本当かどうか? 確認の仕様が有りませんが、貰う方の担当者と話しま
すと、自分はマージャンでは、負けた事が無い。 月十万以上を稼ぐッ

と自慢しましたから、嘘でも無さそうです。 担当者の夫人にも、心付けを渡す
そうですから、月に十五万は、本当かも知れません。

計算は合います。



 *       *       *



でも上の話。 まともな神経なら、笑えませんか?

担当者 ( I 氏 ) はマージャンと言う実力勝負で得た賞金であるから、これは
そんな、やましい金では無い。 みたい口調です。



だけどね。 担当者が実力で勝ちったと、(誰)だァ 〜 れも思いません
よね。 十年以上、担当者が一方的に勝ち続けるマージャンなんて、

下心でも無けりゃ、誰がしますか? まともな神経では無い証拠です。



  *       *       *



十年以上です。 特定の人間が、づう 〜 っ と休み無く勝ち続けるなんて、有り
得ますか? ハハハッ ですよね。 誰だって、

下請けが振り込んでると思いますよね。 そう思わない担当者も、どうか
してますが、この世の中。 ちょっと、おつむの、いかれた方のほうが、

巾を利かすもの、の様です。 これなども人間世界の面白さ、でもあるし、困っ
た現象でも、あります。



 *       *       *



溶接屋さん。 こうして、三菱相手にあの様なイカサマで、莫大な利益を上げ
ました。  溶接工場と言うても、社長一人です。 一人だけの会社です。

当時、ワシの会社は、四名でした。 父も元気。 職人が二名居て、ワシも、
バリバリの三十代でしょ。 最盛期です。



それが一人で仕事してた溶接屋の売り上げの、半分に成らないんですからね。
ワシの会社は四名で、月商140万円でした。

溶接屋さんの売り上げ、判りますか? 350万でした。 ですから、みんなから
久治良社長も、マージャンしなきゃあ駄目だ、駄目だと、言われ続けました。



 *       *       *



上記の溶接屋さん。 月に350万円の売り上げなら、経費以外に、マージャンの
振込み金まで引いても、手元に月 270万円、残ります。

なのに社長ったら、不平たらたら、でした。 いわく。 Y 鉄工は、わし
より儲けてるッ Y 鉄工では一人で400万を、二十日間で出している。

わしの売り上げは、それ以下だ。 絶対に許せんッ ですと。



溶接屋さんの情報では、( 本当かどうか、確認は不可能ですが )

Y 鉄工では担当者に、月30万。 渡してるんだそうです。 あの海千山千の
溶接屋が言うんですから、間違いは無いでしょう。


自身も月、15万の振込みですからね。 担当者、合計で月、45万です。
見事なる企業内企業活動とは、言えます。

ちなみに小松市の本江 ( ほんごう ) にある Y 鉄工所は、従業員が二十名
近い、大会社です。 ( 株 ) 北菱の下請け工場の中で、最も成功しました。



 *       *       *



ワシ、この担当者 ( I 氏 ) に言ってやった事があるんです。

課長(当時)は下手やなあ。 バックリベート取る時はねえ。 まずその
製品の、シビアーな単価を知らないと駄目でしょ。

単価を搾(しぼ)って、搾って、下請けが逃げ出す値段を出すんです。
その単価を、仮に1万円と、するでしょ。



下請け企業に意味を説明して、その部品の加工賃を二万円で出すんです。
一万二千円は、社長の取り分だ。 残り八千円は、バックしてくれッ

これなら、シビアーでしょ。 無駄の無い、厳しい利益の出し方です。
会社も儲かる。 課長も儲かる。 下請けだって、一万円に二千円がプラス

だから、利益が出るでしょ。 みんな、みんな、幸せに成れる、やり方
なんですッ それを何んですか?



 下手糞な上納金の取り方してッ


課長のはね。 下請けにぼろ儲けさせて、ほんのちょっと、バックさせとるだけ、
じゃないですか?

課長が十万円の間に、あのイカサマ溶接屋は百万円儲けてるッ
Y 鉄工に至っては、二百万の儲けでしょッ



課長は馬鹿です。 間抜けです。 とんでもない、
お人好しですッ

アホも、いい加減にしろッ
って言いたいですねッ


 *       *       *



考えて見ればお笑い草。 ワシがこれを言ったのは、イカサマ溶接屋が、しこた
ま儲けた後でした。

Y 鉄工に至っては、もう満腹 ・・・ と言う位、儲けた後でした。
Y 鉄工の儲けは、今も続いています。



当時の三菱キャタピラー、業績不振でした。 あの経営では仕方ありませんが。
流石の三菱も、協力工場に、ボロイ儲けを出せなくなったのです。

あの坊ちゃん経営の三菱キャタピラーでさえ、単価の切り下げに、走らざるを
得ませんでした。 我らは ( 株 )北菱を経由して、その影響を受けました。



加工賃を一律に、10%切り下げるッ


おいおいおいっ 一日の売り上げが十万を越える( Y 鉄工では
二十万を越える。) そんな会社の単価と、ワシの鉄工所みたい、

経営が、やっとの会社の単価。 同列に扱うとは、何事かッ



てんで、担当者 ( I氏 ) と喧嘩して、上記の啖呵を切った次第です。
でもね、あんなセリフ、口にする人。 金持ちには成れません。

ワシは技術に、プライドが有りました。 でも、上記の啖呵で仕事はお仕舞い。
( 株 )北菱との関係は切れました。 新しい親会社で、ネジの巻き直しです。



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溶接屋は、小松市安宅町に工場のある新木鉄工さんです。 社長は新木隆夫氏。

新木社長。 何と、事故で死去されました。 享年六十二歳。 仲間と沖釣り
に出た帰路。 舟が、安宅漁港の直前で転覆。

遺体は、まだ発見されていません。 社長については以下で、さらに詳細な記述を します。



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< 拝啓 キャタピラージャパン様 >


三菱キャタピラー時代の、中型パワーショベルの70型です。 本体に付く
く の字型のアームと、その先で、バケットの付いたアームを連結する軸受け

です。 アームとアームをつなぐ、蝶つがいです。 土木機械ですから、頑丈な
ものです。 その蝶番が問題なのです。


イメージ形成の為に言いますと、二十センチ掛ける、四十センチの
四角で厚い鉄板を、ご想像下さい。

そこへ直径が十二センチ、長さ二十センチの丸棒を乗せます。
鉄板と丸棒は、滑らかな富士のお山で一体化します。 そう言う形状です。

それをブラケットと言うのです。 ブラケットとは一般名です。



この加工で難しいのは、丸棒に七十五ミリの貫通孔を造ることです。 異形物で
すから、高速回転が出ません。

低速回転での加工となります。 工具は、高速度鋼(ハイス)しか使えず、超硬
バイトでの加工は、出来ません。

つまり、ビューッと加工出来ず、トロトロと削る以外、無いのです。



これは父の時代の加工法です。 超硬バイトで高速加工の、今の旋盤工には、経
験の無い、加工法です。

しかも、二十センチの長さの孔を、百分の三ミリ以内の精度で仕上げます。
異形物で、低速回転。 そして、この精度。


昔の職人なら当たり前の仕事。 ワシは父の指導で、加工しました。 さて我が
久治良鉄工が加工を止めたので、流れ出たブラケット。

昭和六十年代の旋盤工、誰も出来ませんでした。 少なく も石川県の小松市周
辺の鉄工所では、加工出来た職人、居ませんでした。



  *       *       *



結局 (株)北菱は、旋盤加工を放棄して、横中グリの加工としました。 旋盤の
加工は、品物が回転します。

横中グリでは、品物は固定で、工具が回転します。 経験の無い方には、理解
し難いでしょうが、能率は半分以下になります。



手で操作する横中グリ機械は大型で、量産機械ではありません。 しかもブラ
ケットは、旋盤加工を想定して設計されてますから、

横中グリ加工では、図面通りの形状に成りません。



(株) 北菱は、図面通りに成ってない仕上がりを、三菱キャタピラーに、申告し
たのでしょうか? 三菱キャタピラーは、了解したのでしょうか?

はなはだ疑問です。 この辺の、おおらかさが、三菱キャタピラーの長所でも
あり、短所とも言えます。 この感覚が、如何にも三菱的です。



 *        *        *



我が久治良鉄工所は、あのブラケットを、一個 1200円で加工してました。
ワシが手を引いた後の加工賃は、3500円になりました。

ワシが、如何に安い単価で加工してたか、理解出来ますか? あの部品の
加工難度を、もう一度、確認して下さい。


しかもワシは、不良品ゼロでした。 その後の鉄工所。 どれだけの
お釈迦を作ったか? 調査した事、有りますか? 三菱さん。

仕上がりの悪さ。 精度のバラツキのひどさ。 三菱キャタピラーは、調べよう
とも、しませんでした。

この辺が、キャタピラージャパンに持ち越された、課題です。



 *        *        *



< く やしいから、また書く。>


ワシの次に旋盤加工した職人は、精度を出せなく て万歳しました。 結局
旋盤での加工は放棄され、手動の横中グリでの加工です。 この機械では、

図面通りの加工に成らないのです。 三菱は何で文句言わないんですか?
報告は受けましたか? ここが、三菱キャタピラーの駄目な所です。



あのブラケットは旋盤で加工します。 その為のジグ(冶具)を70万円で作り
ました。 ワシの所では、旋盤に取り付けて、その旋盤を専用機のようにして、

加工してました。 冶具を下ろすと、次の加工では、調子が、なかなか出なかっ
たからです。


ワシの後、あれを旋盤で加工出来た鉄工所。 石川県には無かったんですよ。
ひどい加工精度で流れてました。 (株) コマツなら、あんな仕上がりは、

受け取りを拒否されます。 三菱キャタピラー、別に何とも無い。
結構な事では、ありませんか??



こんな事情で、ワシは三菱の仕事から離れましたが、売り上げは、むしろ

向上しました。 如何に安い単価で加工してたかを、理解下さい。
ワシが、コマツの感覚で見積もりを出したのが、つまずきの始まりでした。

三菱キャタピラーが、あんなボクちゃん会社だなんて、考えもしなかったから
です。



自業自得です。 同業の下請けがボロ儲けしてるのを横目に、へそ曲がりな
生き方を、してました。

こんな生き方、損ですよね  ・・・・  今も変りませんが  ・・・
ワシの業病ですな ・・・ 墓場に持ち越しですわ。



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今は亡 ( な ) き、小松市安宅町で開業してた溶接屋の、新木隆夫社長。
ある時ワシに、こんな事を言うのです。



三菱は ( 金を ) 取って呉れと言ってるのだ。
向うが取って呉れ、言うとるのだから、

取らないで、どうする?


お兄ちゃんは、馬鹿正直だ。 そんなやり方では、損するだけだぞッ

なるほど、まったく、ご指摘の通りでした。



  *       *       *



新木社長の言行は、一種、独特でしたな。 月に二回、仲間と温泉
で豪遊。 週三回、北菱の担当者 ( I氏 ) 宅でマージャン。

金沢のキャバレー花馬車には、馴染の可愛子 ( かわいこ ) ちゃんが居て、
ドスの利いた個性豊かな声。 人をそらさぬ人情話。



溶接の腕は駄目でしたが、人柄で親会社に喰い込み。 たった一人で、ワシの
四人の工場より、売り上げが多かったのです。 倍有りました。

ワシは、つくづくと、腕なんて良く ても、何にも成らない。
新木隆夫社長の生き方こそ、あらまほしき  ・・・ のでは?


思ったものです。 ですが新木社長、(株)コマツからは、排除されてました。
三菱キャタピラーが、(株)北菱を通じて小松へ来たのが、幸運の始まりでした。

月に一人で、三百五十万の売り上げは、豪勢です。 しかも、税金を払ってま
せん。 払った事が無いと、ワシに言いました。

その秘法を聞き忘れたのが、残念です。 もっともワシには必要ありませんが、
諸君らの為には、残念です。


  *       *       *



社長の奥さんは、保育所の保母です。 一人息子は、消防署に勤務する公務員
です。

ある時、新木社長、ワシに言いました。 久治良君は消防団員を、してるか?
いいえ、してません。


やりなさい。 ありゃあ良いよ。 消防団員してるとね、年金が加算される。
老後の為にも、やっときなさい

こんな風に、お金には、やたらと執着の方でした。 ズバリ、ドケチでした。
人情家なら、社員が居そうなものなのに、社長一人なのは、ケチだからです。


弟が一時期、一緒でしたが、すぐ 出ました。 いや、出しました。 給与を
払うのが苦痛だったから、だそうです。

それ程の方が、六十二歳。 漁船の沖釣りの帰り。 事故で行方不明とは、
これ如何に ・・・ ですな



ご家族の方、突然、数億円のお金が降って来て、さぞや、驚かれたでしょう。
新木社長、全てを自身で管理され、妻と言えど、ビタ一文、触らせなかったそ

うです。 新木社長、今頃あの世で、どんな顔してるか? 見たいものです。



  *       *       *



行方不明の知らせを聞いたワシ。 ご冥福を祈る気、全く起こりませんでした。
実は社長、イカサマは、溶接だけでは無かったのです。

北菱の担当者を接待するでしょ。 その会計を誤魔化すのです。 時には、自分
の飲み食いの分まで、ワシに払わせました。



六十二歳、漁船の転覆で行方不明は、ふさわしい終り方かも知れません。 沖
釣りで楽しんで、さあ、帰って一杯やろうッ

と、港に着く直前です。 荒波で漁船が転覆。 一瞬にして、海のもく ずです。
仲間二人の遺体は収容されても、新木社長は行方不明です。

ふさわしい終り方です。 ワシは個人的に、そう感じました。



これは三菱キャタピラーさん、港南建機さんにとっても、朗報でしょう。 (株)
コマツでは排除された溶接屋さんです。

三菱キャタピラー、港南建機は労せずして、社長自身で排除です。



でも、何故、あんな溶接が、合格になるのですか? 馬鹿馬鹿しくて、下請けは
やってられません。 港南建機は、検査体制を再考すべきです。

三菱キャタピラー、改 ( あらた ) め、
キャタピラージャパン様 。 あなた様が
まんまとせしめた会社は、こんな遺伝子で、こんな企業風土の会社、なんですよ。

自覚してますかッ?



  *       *       *



当時は、下請けが羽目を外すほど、三菱キャタピラーの景気が良かったのです。
ワシひとり、あの絶好のチャンス。 逃したみたいです。

つまりワシは、職人ではあっても経営者では無い  ・・・ その証拠です。



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ワシの父の最期の言葉が、旋盤の腕など良くても、何にも成らない
でしたからね。 なるほど、営業のセンスに欠けると、折角の腕も、

台無しです。 歯科医師の世界と同じです。 どこへ行っても同じです。
何をしてても、同じです。



 *       *       *



< 自分が変わらなきゃ、駄目でしょッ >


よく聞く教訓です。 無効の教訓です。 こんな言葉を安易に吐く 人からは、
離れましょう。 人間を知らない人の教訓です。

人の生き方の基本は、三歳までの、脳の形成期にインストールされた生き方の
発露反復です。 心の深奥の、遥 ( はる ) かな部分からの発現ですから、



変わりなさいッ では、

変われませんッ


心の問題については、別の場所で申し上げます。 世の中には、レンガを素手
で割る方が居られます。 自分の人生を、意思の力にて変えれる方も、中には

居られます。



でもね。 鍛錬してない我ら、レンガを素手では、割れない様に、自分の人生も、
なかなか、自由に出来ません。



  *       *       *



では、どうすれば良いか? 人生の難問に、どう向かえば良いのか?
私の考えを、やがて別の所にて、書きます。

結論、変える方法は有ります。 ですがそれは、高く 苦しい山登りでは
ありますぞ。



変えれると言ってる本人が、変えられないんですから、眉唾ものかも知れません。

ホームページ開設の目的が、それですから、一応書きます。 でも、ひょっと
して、変えられないかも知れません。

我らがレンガを、素手では割れないように  ・・・



その時はハンマーで、割りましょう。 道具は不可能を可能にします。
これは人生を、どうやって上手く生きるか?  ・・・ の、

ヒントのひとつです。



  *       *       *



世の中、こんな考えを持って、六十年間も生きてると、自然と浮かんで来る
思いが、有ります。

それは、良い人生は、自分一人の力では、困難だ  ・・・ と言う思いです。
育てられ方が悪いと、死ぬまで苦しみます。 これには両親が、関与します。



本然的な体質が、あります。 これも両親からの遺伝です。 幼年期、少年期
青年期の、人間的、社会的環境の働き掛けも、我らの人生を着色します。

自意識を持った頃、我らは無地では無いのです。 すでに着色された心にて 人生を辿 ( たど ) らねば、ならんのです。 この本で、ワシは、ワシの自分史を通じて、それを考えて見ます。



それからね、世の中を見てますと、経済力のアップで、悩みが変わるのです。
あなたの問題の解決法は、かなりの確率で、収入の増加かも知れませんよ。

あなたの悩みは、本当の悩みですか? 収入のアップで、消える様な悩みは、
まやかし、ですよ。



その手の悩みは悩みでは無く、金欠病と言う病気です。 病気が理由の自殺者も
馬鹿にならぬ数ですから、これはこれで、重大な問題ですが、

特効薬はお金です。 これを注入すれば、一発で治ります。 この問題は、
く じら の投資のコーナーにて、考察します。



  *       *       *



< この段には、大きな教訓が、二つありました。>


企業内企業活動に励まれておられる方には、もっとシビアーに原価を追求して、 相手企業を手玉に取り、自分の儲けを出しなさい。

と言う教訓が、まず一つです。 再確認すべきは、


バックリベートを取って金持ちに成った人は無い。 と言う事実です。
バックリベートはむしろ、出した方が、資産家に成ってます。

これは、悔しいけど、本当です。 さらに、



バックリベート(悪銭)は、身に付かぬ。 と申しますが、この悪銭を、
身に付けられる人間に成らないと、駄目だッ ・・ と言う教えです。

そんな人間に成れるように、して下さい。 バックリベートで生活の変わる方。
人間が未熟です。 やがて、足を踏み外します。



バックリベートでなくても、手にお金が有ると態度の変わる人。 要注意です。
お金が有っても無くても、同じ調子で生きないと、

波の間に間に、浮き沈みするだけです。 この浮き沈み。 短い周期から、世代に
渉 ( わた ) るスパンまで、色々なんですよ。



以上は、第一の教訓の派生です。



 *       *       *



第二の教訓は、そのような行為をする社員を、雇用せざるを得ぬ、経営者
の立場です。

自分の利益が、齧(かじ)られるわけですから、当然、対応が必要です。
でもこれ、仲々に困難でね。 会社に、ある程度の利益が出れば、

多少の不正は、目を瞑( つぶ ) ろう  ・・・  に、なり勝ちです。



イカサマも、ネコババも、企業内企業家の暗躍も、根絶は無理です。
要は程度ですよ。 どんな場合にも、程度を越えちゃあ駄目です。

ネコババする方も、される方も同じです。 つまり、ここでも、人間性が問われ
るのです。



バックリベートを貰って成功者に成るには、それなりの修行が、要るのです。
哲学を持たなきゃ駄目だと、言っとるのです。



 *       *       *



次の段は、同じテーマの、さらなる深化です。




*       *       *


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