* 健康食長寿食を求める、鯨の冒険 * (含)抗ガン 抗加齢学  < kujila-books ホームページへ >

< この本のホームへ帰る >

< 入り口のページへ帰る >
< 前のページへ帰る >
< さらに奥のページは、まだ >


* 深堀り、玄米食は安全か? 6 * 


< 高橋晄正先生、玄米食を科学する。>

* く じら の雑誌の中 * 





高橋晄正先生、玄米食の結論は否定的である。
それでも、どうしても玄米を食べたい人には、
残留農薬と、カルシュームの摂取に注意する事を
求めておる。  この本 <自然食は安全か?>
の刊行は1989年である。30年以上の昔だ。

よって高橋先生の文に随時、注釈を加えた。ワシ自身は、
相も変わらず玄米食でありんすが、色んな本を読んだ性で、
なんだか人体実験でも、してる気分です。この玄米食、

何か起こりましたら報告します。 それやこれやで、
玄米の美味しさが無くなって仕舞い、弱ってます。


*      *      *



< 玄米は、栄養分で優っても吸収率で劣る。>


炊き上げた玄米と白米。 栄養成分では、玄米に軍配。 ビタミン E は 10倍
以上ある。

しかし玄米の吸収率は 90% で、白米の 98% に、10% 近く低い。
また、繊維質が多いので、糞便量が 二倍に成る。 これは、繊維質が水分を含

むからである。



○ ここちょっと注意。 玄米の吸収率が、10% 低いのは当然なんす。
   玄米 10キロ を、精米して下さい。 目方が 10% 減少します。

   つまり 10% は、カス、なんす。 カロリィーの吸収が 10% 少な
   いのも、当然でしょ。

   かって畑の肥やし。 捨ててた 10% のカス。 今やミネラルの宝庫
   です。 エンザイムとビタミンの、倉庫です。

   ですが、その宝物も、吸収され難いと有るのは、心外です。 だけど、
   落胆は禁物。 我ら生体。 そんな大切な栄養素。 そうそう、ヘマは、

   してません。 最後で反論しますから、読んで下さい。



カルシュームで見ると、玄米の優位性に、疑問が生ず。 吸収率で見ると、
玄米食では、82 mg / 日 であるのに対し、 白米では 126 mg / 日

である。 さらに尿中に排泄の Ca量を引くと、
玄米食では、16 mg 体内蓄積。 白米なら、59 mg と成り、

玄米食のカルシューム、体内蓄積は、白米の 30% に過ぎない。


糞便中の カルシュームを見ると、玄米食が 505 mg 。 白米食では 375
mg だから、玄米食は 40% も多い。

以上の結果から、玄米における カルシューム量は、白米の二倍なのに、体内の
蓄積は 1 / 3。 効率は、1 / 6 と成る。



  *       *       *



マグネシュームでは、玄米食の場合。 マイナスの 34 mg となり、白米食の
+ 48 mg に、及ばないどころか、玄米食を、してはいけない結論になる。



***********************************************************************



大正 9年 ( 1920 年 ) 英の メランバイ、子犬を穀類の多い食餌で、クル病
を、作った。

日本でも大正の末期、マウスとラットを玄米で飼い、クル病の発生を認めた。
これを玄米クル病と言う。


クル病は、カルシュームの不足である。 玄米の種皮の内側、糊粉層に多い
フィチン酸が、腸管内で カルシュームをキレートし、吸収させない ・・・

と、説明される。



***********************************************************************



○ ここが問題でね。 理論的には玄米の フィチン酸。 食品中の カルシュー
   ムの、全量を沈殿させる量なのだ。

   なのに、玄米食を始めた最初の二週間は、確かに カルシュームの吸収を
   阻害するが、それを過ぎると、別にどって事、無くなる。


   これを適応 ( 馴れ ) の現象と言うらしいが、要は、判らんと言う事だ。
   玄米食の マグネシューム 吸収阻害も、同じで。

   実験的には、確かに吸収阻害する筈なのに、実際は、どうって事も無い。
   副食の問題も、有る。



○ 先の子犬も、玄米だけ を与えられて、クル病に成りました。
   は、実験として面白いが、実際では無い。

   子犬を、精白米だけで育ててみよ。 脚気に成る。 クル病にもなる。
   不健全な、成長不良の犬に成るだろう。


   玄米クル病は、ある特殊な条件下での結果である。 それを持ちて、玄米
   食を否定しては、困る。



  *       *       *



○ 1972年、WHO の専門委員会が、玄米食に切り替えた直後は、一時的に
   カルシュームは、消化吸収されなくなるが、

   数週間以内には、その食事に適応して、通常人のように、カルシュームを
   消化、吸収出来るように成る  ・・・・  と、述べている。



○ このメカニズムであるが、大腸内の細菌による、分解作用か? つまり、
   フィチン酸の加水分解である。 フィチン酸も加水分解されると、

   キレート作用は消滅し、ミエラルは解放され、栄養素として吸収可能に成る。


   別の科学者は、フィチン酸にキレートされた カルシュームを、大腸の粘膜
   細胞が、アメーバーのように取り囲こみ、細胞内へ取り込むのだ ・・・

   など、怪し気な事を言っておる。 いずれにしても、計算上、カルシューム
   や、その他のミネラルは、フィチン酸に捕まり、


   吸収出来ない筈なのに、ちゃんと吸収されている  ・・・  のだ。
   ここでは、副食に留意しよう。 とだけ、補足する。



***********************************************************************



< 高橋晄正先生のつづき、残留農薬を考える。>


残留農薬では、害虫駆除の農薬と、除草に使う農薬を、別けて考える。


害虫駆除の農薬は、分解し易い。 収穫直前の散布は、玄米粒に浸透し、残留
する。 収穫直前の散布は、禁止されている。 農家の方々の良心に依存する。

除草に使う農薬は、難分解性ではあるが、稲の茎の途中までしか行かないから、
玄米食としては、考慮の必要が無い。 ただし、


雨水と共に流れ、河川から海に注ぎ、魚介類に蓄積する。 この本の第三章の
4。 高橋晄正先生の、無農薬の考察を、参照下さい。

そこを見れば、作物の残留農薬より、魚介類の残留農薬の方が、はるかに危険
である。  それは難分解性の除草剤系の農薬の、危険性である。



  *       *       *



残留農薬は、白米にしたからと言って、危険性がゼロになる ・・・ わけでは
無い。

白米にも農薬が、玄米の 1 / 3 含まれる。 この時、精米で出た小糠 ( こ
ぬか ) は、残留農薬が 10倍 〜 20倍 に増加する。


小糠健康法は、愚かしい。 ゴハンに振り掛けて食べるのは、止めよう。



***********************************************************************



○ ・・・と、言うのだが、我ら玄米食派は、その小糠を、精米せずに食する
   わけだ。

   ここは、もう、農家の皆様の御良心に祈り、収穫前、10日以内の農薬の
   散布は、絶対に、しない事を、願うだけである。


   害虫駆除系の農薬は、玄米粒に吸収されても、速 ( すみ ) やかに分解
   される。

   我らの体内でも、少量の農薬のなら、分解可能なので、とにかく、農家の
   皆様。 収穫直前の農薬散布だけは、絶対にしないよう願います。



***********************************************************************



玄米食集団と、白米食集団とを、比較した研究は、無い。 もっとも、我らは
ゴハンだけで、食事するのではない。

野菜や、お肉や、魚や、乳製品や、果物や、げてものまで、色んな食品をゴハン
と一緒に食べる。


玄米食派だって、お肉を多食する方も居られるし、お肉は一切、口にしない、
ワシみたい唐変木 ( とうへんぼく ) まで、千差万別だ。

個人差が大き過ぎて、統計処理が出来ないのだ。 その上、我ら、体質が違う。
環境が違う。 運動を、する、しない ・・・ の違いも有るしな。



ワシ、家森幸雄先生の、世界の長寿国からの、長寿食の報告を読んでますと、
長寿は、食品ではなく、毎日の運動が、第一では、なかろうか?

と、さえ、思えて来る。 チベットの方のように、運動してても食べ物に問題
が有ると、短命になる。


どんなに長寿食を摂ろうと、運動不足なら、これまた長寿は、得られない。
そう、思えてしまう。

皆さんは、どうですか?



  *       *       *



玄米食、良いのか悪いのか? ここまででも、ズバッとした結論、出ない。
高橋晄正先生の結論も、玄米食の有用性は、はずだ ・・・ 論を、出ない。

玄米食、良いのか悪いのか? ワシの人体実験の結果 如何 ( いかん) 、
ですかな? ワシすでに、モルモットの気分です。



  *       *       *



残留農薬、無農薬玄米でも、完全に安心では無いそうですが、結論は全て、
ワシの人体実験の結果を、お待ち下さい。

ワシの玄米、新谷弘実先生みたい無農薬では、ありませんぞ。 皆さんと同じ
その辺の農協で買った、お米です。


精米しない、だけです。 銘柄、秋田小町を使ってます。 秋田小町に、一言
有ります。

お米の、出来、不出来の落差、かなり大きいですよ。 不良米粒の、やたら多い
もの、時々、混じります。



お米造りにも上手下手が、有る様です。 自律的に、管理して下さい。
良心的な農家と、やっつけ仕事の農家と、同じ待遇で扱われたならば、

必ず、いい加減な米作り農家に、統一されて仕舞います。 正直者に、馬鹿を
見せては、いかんのです。


不良の秋田小町は、除去して下さい。 その他の銘柄も、同じです。



***********************************************************************



< 高橋晄正先生、玄米食の結論。>


玄米食の、有用性と有害性を、全体として評価出来る疫学的データは、存在し
ない。

しかし、有効性の根拠は、はなはだ不明確なのに、有害性の根拠は、明確である
と、科学的には、結論せざるを得ない。



  *       *       *



それでも玄米食をしたい人は、残留農薬に気を付ける事。 大量の野菜、牛乳を
摂取して、カルシューム、マグネシューム欠乏に、

陥 ( おちい ) らないよう、注意する事を助言する。


成長期の子供は、毎日、大量のカルシュームを、体内に蓄積しなければ、ならな
いのに、野菜嫌いの事が多いので、玄米食は、お勧め出来ない。

それでも玄米食がしたいなら、牛乳をたっぷり飲ませるように。



***********************************************************************



高橋晄正先生の結論を読みて、玄米食を止める方も多かろう。 ワシ、しかし
ながら、かろうじて反論す。


高橋晄正先生の結論だけど、残留農薬は、農家頼みとは言え、収穫の十日前か
らの散布さえ無ければ、何とか我慢出来るのだ。

玄米粒自身の持つ分解酵素と、我らの肝臓での分解。 もっとも、その肝臓で
の分解が、負担であり、寿命を短縮するのだ ・・・ と言われれば、


返事に窮す。 正に、その通りだからだ。 だけど、精米しても残留農薬は
白米の部分に 1 / 3 残る。

無農薬表示の玄米にも、かなりの農薬が検出される ・・・ で、あるから、
絶対安全は無いのだ。

残留農薬の問題は、農家の皆さんの良心と、技能に依存するしか、方法が無い。



  *       *       *



玄米食での、マグネシュームなど、ミネラルの吸収阻害は、副食に留意する事で
対応出来る。

理論的には、吸収しない筈のミネラル、副食と、人体の絶妙なる不思議さで、
何とか、吸収されてるのだ。



ワシの玄米食、まだ6年であるが、二十年、三十年の方も居られる。 理論値な
ら、とっくの昔、どうか成ってる頃だ。

でも、何とも無い。 ますます玄米食に憧 ( あこが ) れる。 これが生体の
不思議なのだ。



しかし、注意すべき事も有る。

弱い身体が、玄米食で強く成れたと、喜ばれる方が居る一方で、玄米食で、具合
の悪くなる方も居る。

その差は、何処から来るのか? そこを知りたい。 とにかく玄米食を試そうと
思われる方。 既に玄米食の方も、


< 玄米の炊き方 > だけは、とにも、かくにも、注意して欲しい。
ワシの炊く 玄米食。 白米より柔らかいでえ。 試食の方、目を丸くされる。

ボソボソで、硬い殻の残る玄米は、胃に良くない そんな玄米を喰い
ながら、ああだ、こうだと文句、言うなよ。



  *       *       *



高橋晄正先生は、玄米食の人に、野菜と牛乳を勧めておられるが、野菜は、置く
として、問題は牛乳だ。


この本の第一章、新谷弘実先生は、牛乳を飲むな 乳製品も食べるな。
である。

詳しくは第一章を、読んで呉れ。 ワシ、牛乳に関しては、高橋晄正先生では
無く、新谷弘実先生を採用する。



よって、牛乳は飲まない。 カルシュームなどのミネラルは、海草に求む。
玄米、野菜、果物、大豆と大豆製品、雑穀、海草、などを食すのだ。

そして時々に、魚。 しかし魚の内臓は、残留農薬と海洋汚染から、絶対に食べ
ない。 牛、豚、ヤギ、にわとり、など、体温が我らより高い動物の肉は、多食

しない。 40歳を越せば、原則、止める。



  *       *       *



野菜であるが、肥料が多過ぎると、硝酸塩の含有も増る。 硝酸塩は、口腔内
細菌。 腸内の細菌等で、亜硝酸塩と成る。

詳しくは、第三章で見て欲しいが、魚の干物などを同時に頂くと、干物には
二級アミンが多いから、


野菜由来の亜硝酸塩と、干物由来の二級アミンが、腸内で結合して、ニトロソ
アミンと成る。

これ、発ガン性、大なり。 先進国中、日本人に胃ガンが、特異的に多い理由。
これじゃないか? ・・・ と言われておるから、


魚の干物は、極力、食べない。 魚の缶詰めにも、二級アミンが多いので、
これも程々にする。

発ガン物質の摂取は、止めるのが常識。 第三章を見よ。



***********************************************************************



高橋晄正先生の本 < 自然食は安全か? > を読んだ。 自然は難しいと、判っ
た。 我らが自然だと思う田んぼ、あれは人工の沼だぜ。

野菜の畑。 野菜しか育たない。 または、野菜しか育てない。 野菜以外の
植物は、雑草と呼びて除草剤を振り掛ける。


そんな畑が、何で自然なのだ? 水田、また同じ。
かくかように、自然は難しい。

新しい、総合的な見方が、求められる。 でも一体、玄米食は、大丈夫だろ
うか? 心配しても始まらぬので、ワシ、兎に角、玄米で行く。



何か新しい説に会えば、さらに追加する。 取り敢えず今は、玄米に関しては、
高橋晄正先生の本にて打ち止めとする。






*       *       *




< 前のページへ帰る >    *    < さらに奥のページは、まだ >

< 入り口のページへ帰る >

< この本の ホームへ帰る >

< kujila-books ホームページへ帰る >





* 


<  kujila-books.com  >