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* 深堀り、玄米食は安全か? 3 * 


< 発芽玄米 を考える。>

* く じら の雑誌の中 * 





この段では、
発芽玄米 の得失を見る。
企業サイドの宣伝、いつも、良い事づくめ。
欠点は黙して語らない。
いちゃもん爺さん、例の如く、
忌憚(きたん)の無い評価。
下(くだ)して見んとぞ、思う。


*      *      *



< 発芽玄米は、そんなにも、良い事づくめ か? >


発芽玄米 は、信州大学農学部と民間企業。 共同開発の商品だそうだ。

発売と同時、爆発的ヒット商品とは成りました。 結構な事でごわんす。
ケチを付けはしませんが、率直な感想ぐらい。 言わして下さいな。



ではまず <発芽玄米> の、長所から見ましょ。



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  < 発芽玄米の、長所。>


○ 玄米より、消化も、味も良い。


  ( 発芽させると、種子の含む各種の栄養素を、利用できる形にする為、
     酵素が生成されます。

     酵素の働きで、<フィチン酸> なども加水分解され、発芽に利用
     できる形(消化出来る形) とは、成るのです。 美味い筈です。


     <フィチン酸> は、イノシトールに燐(りん) とミネラルの結合
     した、栄養の固まりです。 人間は、消化酵素(フィターゼ)を

     持たないので、折角の <フィチン酸> も、腸を素通りして、トイ
     レです。 それが発芽で、吸収できる形に成るのです


     万歳 )



○ ギャバ と略称される γ-アミノ酪酸が、
   大巾に増える。


  ( γ(ガンマ)- アミノ酪酸 とは、アミノ酸 の一種で、神経伝達
     物質など ・・・ です。 抑制性に働く、アミノ 酸です。

     動物の神経のつなぎ目を、シナプス、言いますが。 伝達する前膜
     から出て、伝達される後膜に付いて、伝達を果たします。


     ギャバ はまた、血圧の抑制にも有効です。 身体を静める方向。
     落ち着かせる方向に働く、アミノ酸です。

     その他にも、肝臓に良いとか、中性脂肪を制御するなど、言われて
     ます。

     植物でも、成長に欠かせないアミノ酸として、重要です。 )



  ( <発芽玄米> は、その他の有効な栄養素が、玄米の何倍にも増えます。
     全ては、発芽しようとする過程の中で、生成される物です。

     米(こめ)アレルギィー のアレルゲン(原因物質) も少なくなる
     そうですし、


     毒物の解毒活性も、強まっている可能性が期待されます。 ブドウ糖
     の代謝促進に働く物質とか、アルツハイマー型痴呆症発症の阻害物質も

     発芽で生成されるそうです。 まだまだ有るそうですが、我ら素人。
     身体に良い物が、一杯出来るんだ


     と覚えとけば、充分です。 )



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< いちゃもん爺さん、登場す。>


  ( こんな良い事づくめの <発芽玄米> に、いちゃもん付けるのか?
     と、恐い目で見られそうですが、

     なかなか、やっぱ、まずい面も有るのです。 )



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< 発芽玄米 の問題点を見る。>


○ 残留農薬は、玄米と同じである。


○ 発芽のプロセスで、ぬるま湯に 1 〜 2晩、漬ける。 雑菌が、どうして
   も増える。


○ 異物の除去に、問題を残す。 異物とは、着色米や砕米。 金属粉やネズミ
   の糞など、あらゆる異物です。



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(  精米なら、心配ゼロでも、玄米の段階では異物が残ると言います。 これ
   は出荷段階で注意してもらう他、ありません。

   ワシの、玄米食の経験では、大丈夫でした。 でも注意は払うべきです。
   例(たと)え白米でも、注意すべきです。



   雑菌は、しかし、食中毒菌でなければ、炊飯の過程で、ほぼ死滅です。
   発芽の過程が、雑菌の繁殖を促してしまう、わけです。 )



(  以上は福井県の、とある米屋さんから学びました。  )



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< 発芽玄米、本当の欠点 >


( しかしです。 発芽玄米の問題は、まだまだ有ります。 最初にお断り
   しますが、

   欠点も、当然有りますが、良い点もまた、多く有るのです。 医者の出す
   薬と同じです。


   薬と副作用は、人と影の関係です。 薬には副作用が、必ず有ります。
   それでも効果の方が大きければ、薬を飲みます。

   副作用が甚大ならば、それでも飲む価値が有るかどうか、考えます。
   発芽玄米 は、その点、効果の方が大きいです。


   食べて害になるとは、思いません。 しかしながら、宣伝文句ほどの
   効果は無い。 と言う、いちゃもん、なんです。 )



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< 発芽玄米への、いちゃもん。>


* 宣伝文句にある利点は、本当に正しいか?


  まずは、宣伝文句から、

  発芽すると、酵素が生成される。 玄米では利用しがたい物質。 フィチ
  ン酸も、酵素フィターゼにて加水分解される。

  この時、キレートで結合していたミネラルも解放されて、人間にも、利用
  出来る形とは、成る。 



  その他、γ( ガンマ ) - アミノ酪酸、通称ギャバが、大巾に増える。
  これは、血圧の抑制に有効とされる。

  さらに、リジンは、血糖値を、正常値に近づけ、ブドウ糖の代謝を促進
  する。 カルシュームの吸収にも有効。



  アルツハイマー型痴呆症の原因とされる、PEP の阻害物質が、発芽により
  生成される。

  など、効能書きは立派ですが、考えて下さい。



  *       *       *



   < 素晴しいと宣伝される物質の、大問題。>


  玄米は、何の為に酵素を造り、何の為にそんな素晴しい物質を、造るので
  すか?

  人間に食べて頂く為では、ありません。  すべては発芽の為でしょう?
  違いますか?



  そこでは次の事、語られてません  つまり、素晴しいとされ
  る物質は、いずれも不安定だ  と言う事です。

  発芽玄米の中では、発芽ですから、細胞分裂が超、盛んです。 酵素が使え
  る様にした物質は、すぐさま右から左。


  新しい細胞を造る為の材料に、されるのです。 人間が、その過程にストッ
  プを掛け、本来、発芽の為に造られた物質を、

  ちゃっかり横取りするのが、発芽玄米です。



  *       *       *



  発芽玄米の欠点は、そこです。 発芽は生命現象です。 そこにストッ
  プを掛け、流通に乗せ、商品として我らの家庭に運びます。

  それを炊いて、ご飯にして、頂くまでに、どれだけの時間が、経過しました
  か?



  生成されたばかりの新鮮な時には、あんなにも素晴しかった物質も、一週間?
  二週間? 一ヶ月? いやでも経時(けいじ)変化を受けます。

  包装のビニィールを破けば、空気に触れて酸化を始めます。



  発芽で生成された素晴しい物質も、我らの食卓に来るまでの時間が、問題な
  んです。

  現在は加熱乾燥で発芽を停止させ、発芽玄米を殺してパックしてます。
  生きてると酵素が働いて、どんどん代謝が進みますから、時間と共に、変化

  します。



  ですから殺さないと、代謝が停止しないのです。 だけど、停止させても、
  素晴しい物質は不安定です。 それはそれで劣化します。

  新鮮な食品の劣化の速さを、思い出して下さい。 新鮮なリンゴの切り口が
  見る間に茶色です。 酸化です。 萎(しな)びの、すみやかなる事よ。



  一番良い流通は、瞬間冷凍して、コールドでの流通です。 これが最良なん
  ですが、コストの高いのが難点です。



  *       *       *



  発芽玄米 の利点を言うなら、我らの家庭で発芽させ、最適の瞬間に、炊飯
  を始める方法が、一番です。

  これの炊飯器が、出てるそうです。 最適を認知するには、技術が要るでし
  ょう。 講習会が必要かも。



  この方法だと、発芽玄米の販売会社、上がったりですから、企業が成立しま
  せん。

  何事も企業が介在すると、都合の良い情報のみを流し、まずい点は削除され
  るのが、欠点です。



  *       *       *



  ワシの言い分を要約しますと、発芽玄米は素晴しい。 しかし、工場経由で
  は、発芽と食卓の間に、タイムラグ (時間) が有り過ぎ。

  最良点を、逃してしまう。 時間の経過が、良いものを劣化させてしまう。
  だからワシ、スーパーの 発芽玄米 には、手を出しません。



  これは、現時点での判断です。 考えが変わるかも知れません。
  その時は謝罪して、新しい対応を追加します。

  以上を読みて、皆様は、どう、判断されますか?



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< 玄米食の、夢みたいな はなし。>


  <フィチン酸> は、そんな悪者ではありません。 中心のイノシトールも、
  く っ付いてるリンも、リンに、つかまってるミネラルも。

  それはみな、発芽の時の、大切な栄養素です。 人間は酵素フィターゼの
  産生細菌を、腸内に持たない為、フィチン酸を消化出来ないだけ、です。


  玄米を、発芽させて頂くのは、発芽に伴(ともな)い、玄米中に酵素が造ら
  れる。 それがフィチン酸を加水分解してくれる。

  そこを素早く 頂く。 と言う作戦です。 そこではただ、発芽と食べる間
  の、時間の齟齬 (そご) が、ネックだと言いました。

  家庭で発芽させて、ただちに炊飯するのが、その解決なんですが ・・・



  *       *       *



  夢みたいな話とは、そこなんです。 牛のような反芻(はんすう)胃を持つ
  動物は、腸内細菌が酵素フィターゼを産生しますので、

  玄米のフィチン酸も、難なく消化吸収です。 人間は (ブタ君も) フィ
  ターゼ産生の細菌を持たないので、



  栄養の塊のフィチン酸も、腸を通過するだけなんですが、実はホンの僅か、
  居るんですよ、その細菌が。

  憶えてますか? スミスに依る 生化学の教科書。 人間の腸内に有る、
  僅かの細菌の産生した、酵素フィターゼです。



  その細菌の、最適な生活を保証して、フィターゼ産生の、その腸内細菌を、
  増やすのですよ。 そうなれば人間も、象さんです。



  象さんは、サバンナの特定の木の、特定な葉っぱしか食べません。 なのに
  あの巨大な身体です。

  それは、腸内細菌の助けを借りてるからです。 人間も、腸内細菌と上手く
  付き合い、本当の自然に生きれたら、良いですね。

  これは、今のところ夢です。



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< その他の 発芽玄米 に関する情報。>



○ 発芽玄米を商品化するのは、難しい。 発芽の、どの時点で停止させるかが
   難問である。

   発芽が進めば、養分は利用され尽く す。 そんな物を食べても、意味が
   無い。


○ 企業化では、操作の難しさから、高価にならざるを、得ない。


○ 不徳な業者が、古米を使わない様に、監視が必要である。


○ 活性玄米が、良い。



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( 活性玄米とは、玄米が発芽しようかな ・・・ と動き出す、その瞬間を
   食べる。 せこい、やり方です。

   これだと人間に有用な物も、発芽に利用されてない。 玄米をその気に
   させて、だまして食べちゃう。 こす 〜 い 方法です



   その内、詳しく紹介します。 これは家庭でないと、不能です。
   企業化は出来ません。 )



***消えてる***** ( 以上の部分は、マクロビパパ を参考にしました。 )



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この段では、発芽玄米 を考えた。
利点だけが、聞こえてますが、利点を利用するのが難しい事を、知りました。

発芽玄米は、商業的には成功です。 ですが、欠点を踏まえて考えると、
( ワシに限っては ) 買う気になりません。



発芽玄米が、そんなに良い物なら。 ワシなら発芽機能を備えた、炊飯器を
こそ、求めます。

でも、熱乾燥の玄米。 死んでますから、発芽しませんよ。 自然乾燥の玄米
だと、価格が、ドーンとアップですからね。



やっぱ、ベトナム辺(あた)りで、作って貰うのが一番ですかな? その時は
商社の方、農薬の管理、お願いしますよ。



  *       *       *



発芽玄米。 新しい情報が有れば、追加します。

次の段では、西原克成先生の本から、玄米を食べるなッ
を、ワシなりに、検証します。  では ・・・







*       *       *




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